【大学院】英語力はどのレベル必要か【進学後に英語力アップも可能】

大学院進学に悩んでいる人「大学院進学を考えているけど苦手な英語の試験があるので困っている。
どのくらいのレベルが必要なのかを知りたい、その水準を達するためにするべきことを教えて欲しい。」
上の様な疑問をお持ちの方向けの記事です。この記事は基本的には大学院入試を受けるかどうか悩んでいる方向けの記事になっています。
本記事でわかること
- 英語に苦手意識があっても大学院入試では問題ない理由【結論:入試の際に必要なのは英語力ではなく、戦略です】
- 大学院入試で必要な英語レベルを解説します
- TOEICの点数を4ヶ月でアップさせる方法【この方法4ヶ月で300点伸ばした旧帝大大学院生のノニが保証します】
- 大学院に入ってから英語力が必要か、養うことができるのかを解説【おまけですが重要です】
本記事の信憑性
本記事の執筆者は以下の経歴を持っています。
旧帝大学から旧帝大学院(同一)へ進学。大学院入試の際には英語の試験を経験。また大学院入学後の研究室では英語を使う環境に囲まれて生活。
こんな感じで大学院生活を送っています。つまり、大学院入試においては旧帝大学院を通過する最低限のTOEICのスコアを少なくとも持っていた僕が解説をします。
また大学院に入ってからの英語力についても解説を行っています。自分が大学院生活を送る中での英語力の変化はこんな感じです、それまでの経緯についても話していきます。
- 英語での発表を原稿なしでできるようになった
- 周りの留学生と意思疎通が英語でできるようになった
- 英語で書かれた論文を翻訳機能に頼らず読めるようになった
- 英語で質問できるようになった
【大学院】英語力はどのレベル必要か【進学後に英語力アップも可能】

まず結論です。「英語力はどの程度必要か?」に対する答えはこうです。
大学院入試で問われる「英語力」と、大学院に入ってから必要な「英語力」は異なる
つまりこういうことです。
大学入試時→TOEIC
大学院に入った後→読む・書く・話す・聞くことができる英語力
ですので今回は両方について話します。どちらか一方だけをご覧になりたい方は以下のいずれかから飛ばして読んでください。
>>大学院入試の「英語力」の話はこちら
>>大学院に入った後の「英語力」の話はこちら
英語に苦手意識があっても大学院入試では問題ない理由
大学院入試の際には英語の試験があるのが一般的です。ただその英語の試験は英語力に直結すると限らないTOEICです。つまりこういうことです。
大学院入試で広く使われるTOEICは解き方&勉強法の工夫次第で点数アップが可能
それを踏まえると大学院入試の際には勉強の仕方をきちんと知り、実践すれば問題ないということになります。

「じゃあなんで大学院側は、英語力をTOEICで判断しようとするの?」
定性的な能力を定量化し相対評価するためです
「英語力」ってなんでしょう?
英語圏の人と会話ができる力?英語の文章を読む力?英語を書く力?それともこれらの総合力?
など、かなり曖昧ですよね。ただ大学院入試では、受験生に順位をつける必要があります。ですので、この測りにくい「英語力」という能力に点数をつけるのです。それがTOEICです。
そして目に見える点数という形になると、点数が伸びる方法と伸びない方法が出てきます。それはノウハウが誕生することを意味します(点数が伸びた方法がノウハウとなって最適化されていきます)。なので、TOEICではそのノウハウに従うことで点数をアップさせることが可能だということです。
つまり繰り返しになりますが、結論はこうです。
TOEICはノウハウを学び戦略的に勉強&解くことで点数を上げることができるので、英語に苦手意識があっても大学院入試では問題ありません。
大学院入試に必要な英語レベルを解説します
ここで解説するのは大学院入試の際にTOEICでどのくらいの点数をとる必要があるかです。
まず大前提があります。
英語のスコアが大学院入試でどのくらいの配点を占めるのか詳細を公開している大学院は無い。
ですので、ここで紹介できることは以下になります。
- 各大学院における英語試験の種類と大まかな基準
- 僕の周りの人がだいたい何点くらいなのか
各大学院における英語試験の種類と大まかな基準
【旧帝大学院の英語試験】種類と基準
大学院名 | 基準スコア |
北海道大学 |
L&R(基準スコアなし) S&W(基準スコアなし) L&R+S&W:基準スコアなし |
東北大学院 (一部例外あり) |
L&R(基準スコアなし) S&W(基準スコアなし) L&R+S&W:基準スコアなし |
東京大学院 |
L&R(基準スコアなし) S&W(基準スコアなし) L&R+S&W:基準スコアなし |
名古屋大学院 | 記載なし |
京都大学院 | L&R600または800(学部による) |
大阪大学院 |
L&R(基準スコアなし) S&W(基準スコアなし) L&R+S&W:基準スコアなし |
九州大学院 (一部例外あり) |
L&R(基準スコアなし) S&W(基準スコアなし) L&R+S&W:基準スコアなし |
こちらの表はTOEIC® Program 大学の入学試験における活用状況-2020年度-
に基づいて作成しています。ですので、旧帝大学院以外の英語試験について詳しく知りたい方は上記のリンクから見てください。
周りの人の大まかな点数【実体験】
僕の周りの話をします。
- TOEICを大学院入試で武器にしようとしている学生:850点
- TOEICでおよその平均点:720点
- 落ちない程度のTOEICのスコア:500点
こんな感じです。大学院入試合格にはTOEICのスコアを獲得することが近道です。なぜなら何度も受けることができるからです。また大学院入試の専門科目勉強に全力を注ぐためにも、早い時期からTOEICの高スコアを獲得しましょう。
TOEICの点数を4ヶ月で300点アップさせる方法
上記の解説の通り、大学院入試の受験を考えている方はまずTOEICの点数を上げる必要がありますよね。そこで、その方法について別記事にて解説を行っています。以下の記事を参考にしてください。
TOEIC記事のまとめ
- 記事執筆者のノニがこの方法で4ヶ月で240点のスコアアップを達成しました
- 教材や学習時間・勉強法なども公開します
- TOEICが大学院入試意外にも役立つことを実例をもとに解説しました
>>【TOEIC】大学生が勉強した方がいい3つの理由はこちら
大学院に入って求められる英語力のレベルを実体験をもとに解説します
僕の大学院生活はこんな感じです。周りの研究室に比べてもかなり留学生の割合が高いです。なので、僕の研究室で求められる英語力は、おそらく他の一般的な研究室(大学院)で求められる水準より高いと思います。
研究室の構成は留学生の割合が1/3ほど。発表&質疑応答は修士二年次からほとんど英語。日々の生活でも一部留学生とは英語で会話。
その際に求められる英語力はこんな感じです。このレベルの英語力を求められると認識しておけば、一般的な大学院では精神的な余裕が生まれるはずです(一般的にはもっと要求されるレベルは低いので)。
求められる英語力
- 留学生に実験手順を指導できる
- 英語の発表を聴き、その内容に対して英語で質問できる
- 英語の論文を読む(書く)ことができる
- 英語でプレゼンテーションを行うことができる【質疑応答も含みます】

「いくら普通の大学院よりも求められるレベルは高いといっても、あまりにも要求レベルが高い気がする。。。」
そうですよね。求められている英語力はかなり高水準だと思いました。ただ、僕や周りの学生含め、大学院に入ってすぐからこれら全てを満たす英語力の持ち主はほとんどいませんでした。
研究室(大学院)という環境に身を置くことで、英語力は向上します。
ここからはこの点について詳しく解説していきますが、要求されている英語力がどんどん身についていく感じなので、両者の内容に重複が見られますが、気にせず読んでください。
【大学院】進学して英語力は身につくのか
結論、英語力の向上に繋がると思います。その理由を説明するのでお付き合いいただければと思います。ただTOEICの点数が上がるだとか表面的な結果には結びつきにくいものもあります。ですが英語を話す、聴くことに対する抵抗がなくなったりだとか、本質的に重要なスキルが身につきます。
また他に大学院に入ることのメリットを知りたい方については大学院進学のメリットとデメリットについての記事でお話させていただいているので、そちらも良ければ参照いただければと思います。
英語力を大学院に入ってから養うために重要なのは、英語力を向上させるような研究室を選ぶことです。ですので、少し脱線しますが研究室の選び方についてまずは説明していきます。
英語力を向上させるための大学院・研究室選び【補足】
まず英語力を向上させたいと思うのであれば以下の条件を満たす研究室に入ることを推奨します。ちなみに私の研究室ではこれら2つの条件が満たされ、英語力が上がったと思う機会はたくさんあります。
研究室選びの条件
- プレゼンテーションを英語で行う機会がある
- 留学生の割合が高い
「読む・話す・聴く・書く」のそれぞれについて、効果があると考えておりますので、それぞれに分けて解説したいと思います。また上述のように、英語力を向上させたいという意図で研究室を選ぶことが重要です。
英語を読む
論文を読む
研究テーマに沿った論文を何本も読むことになります。そして論文は基本的には英語で書かれています。論文を読む際、まず流し読みで概略を理解する→細かく読んでいくという流れを経ます。なので、内容を理解しつつもこの文章の本質は何かを見抜く力が養えます。これはTOEICなどでも重要かもしれません。
プレゼン資料を読む
大学院生活では大抵、プレゼンを行う、聴く機会があります。その際にも英語力を身につけることが可能です。基本的には論文と同じですが、プレゼン資料は論文よりも簡潔になっている場合が多いです。なのでますはこちらを理解することから始めて、論文の理解に挑戦するといった段階を踏むと良いかもしれません。
英語を話す・聴く
英語のプレゼンテーション
これはいうまでもありませんが、英語で発表を行い質疑応答に英語で答えるというものです。最初は緊張しますが、慣れてくると楽しくなってくるはずです。
聴く時、発表者のプレゼン内容は同じ研究室なのでおおよそわかっています。なので内容をある程度理解した上で、英語でその説明を聴くことができるので英語を理解することに徹底できます。
留学生とのコミュニケーション
いきなり英語発表が億劫な場合、まず留学生との会話を積極的に行いましょう。留学生は日本語が堪能な場合が多いので、会話中の日本語の割合を徐々に減らしていくと良いかもしれません。
英語を書く
プレゼン資料の作成
プレゼンの資料では多くは単語を図に挿入する形になります。まず単語の理解を行うことができます。またまとめの部分で簡易な英文の練習もできるので初級〜中級のライティングが身についていきます。
論文を書く
研究での成果が出ると論文を書くことになるでしょう。この時は、文法や細かな言い回し、誤字脱字など、様々な点に留意した一流の英語が求められます。さらにこの時には、校閲が入ります。1度論文が完成した際に英語が不自然であればその直しが入ります。ですので、自分の英語と論文に載せる時の正しい英語のギャップの認識をそれを埋めることができます。
まとめ
いかがでしたか。「英語力」に必要な大半の要素を研究室をうまく選べば網羅することができるはずです。是非大学院にすすむことを検討している方は、英語力という観点でも研究室を見てみてはいかがでしょうか。最後にまとめを再掲しておきます。
本記事の結論
大学院入試で問われる「英語力」と、大学院に入ってから必要な「英語力」は異なる
大学院入試で求められる英語力
TOEICはノウハウを学び戦略的に勉強&解くことで点数を上げることができるので、英語に苦手意識があっても大学院入試では問題ありません。
大学院に入ってから求められる英語力
- 留学生に実験手順を指導できる
- 英語の発表を聴き、その内容に対して英語で質問できる
- 英語の論文を読む(書く)ことができる
- 英語でプレゼンテーションを行うことができる【質疑応答も含みます】
本記事はここまでになります。ここまでご覧いただきありがとうございました。
また今回の記事をはじめとした大学院に関する記事はこちらの【大学院とは】入試から生活までを現役旧帝大学院生が網羅的に解説した記事にまとめられています。大学院入試から大学院生活のことまで網羅的に記事を展開していますので、気になる方はご覧ください。