【大学院】中退率やその理由について解説します

大学院を中退するか悩んでいる人「大学院を中退しようか悩んでいる。どのくらいの学生が中退するのか、そしてどんな理由が多いのかについて詳しく知りたい。」
こういった疑問に答えます。結論として、中退はネガティブな理由ではあまりしない方が良いかと思います(経済的な理由などの止むを得ない場合は除く)。他のやりたいことができたなどの場合においても、一度休学を挟むなどを検討するのがベターかなと思います。
本記事でわかること
- 大学院の中退率【大学との比較あり】
- 中退理由
本記事の信憑性
僕の現在と周りの環境はこんな感じ。
現在旧帝大学院の修士2年。そして周りでも中退した学生が2人いる。
つまりただデータを見て判断するだけでなく、実情に基づいたデータの解釈をお伝えすることができます。
又今回の記事は文部科学省作成資料よりデータをお借りして一部作成しています。ですのでより詳細はそちらでご覧ください。
【大学院】中退率やその理由について解説します

まず大学・大学院全体での中退理由について見ます、そうすることで修士の学生ならではの悩みを知ることができます。大学・大学院全体での中退理由はこんな感じ。

こんな感じで主な中退の理由は以下の通り。
大学・大学院の主な中退理由
- 学業不振
- 就職
- 転学
上記のとおり。つまりは、勉強についていけなくなってしまうか又は他のやりたいことを見つけたという理由が主なようです。上記のグラフで重要なのは学部生が含まれているということです。
ここから後述しますが、大学院修士課程だけの中退理由では、就職のためという理由が上記のグラフに比べてより大きな割合を占めます。その理由についても解説をしていきます。
大学院修士課程の中退率とその理由【主に就職】
続いて、修士課程の中退率についてですが以下の通り。
修士課程:3.23%
博士課程:5.63%
さらに大学院の修士課程における中退の理由はこんな感じだそうです。

上記のとおり。これらそれぞれについて、僕なりの見解を踏まえながら解説をしていきます。まず、修士課程の中退理由の特徴は以下の通り。
修士課程の中退理由
- 就職の割合が高い
- 転学の割合が低い
上記のとおり。ここからは、上記2つの就職と、転学、さらに経済的理由についても解説を行いたいと思います。
就職
就職を理由に中退をする方が最も多いようです。こちらに関しては、僕の現在所属する研究室にも実際にいたので納得かなと思います。なぜこのような考えに至るのか、僕の考えはこんな感じです。
- 研究が思ったように進まない
- 年齢はそれなりなのに学生であることへの焦り
- 他にやりたいことができた
こんな感じでして、僕の研究室の中退をされた方は3番目の理由であると思います。上記について深掘りをします。
研究の進捗がイマイチ
こちらに関して、研究は上手くいくものだという前提を持っているとこの失敗に陥りがちです。
修士課程に進学している方の多くはこれといった挫折経験がない
このパターンが多いので、比較的自分のやることはうまく行くと思っている方が多いように思います。この考えと実際とのギャップで、研究を断念してしまうようですね。詳しくは以下の記事にて紹介していますが、研究で病まないためには期待しないことも重要です。
学生であることへの焦り
こちらに関しては、大学院入試の際によく考えるべきですが、大学院入試の段階では進学を固く決意するというよりも流れに身を任せてだと言わざるを得ません。
ですので、大学院に入ってからその事実に気づくということになりかねません。
他にやりたいことができた
大学院入試までは視野が狭すぎた
大学院入試前で、他の可能性をあまり考慮しなかったために起きるミスマッチです。「大学で、理系。とりあえず院に行くか」という考えで大学院に進学すると、この理由による中退の可能性が高くなります。
本気で研究をして、それでも他のやりたいことが勝った
これなら良い理由かなと思います。他にやりたいこともあったけど、一度研究に一生懸命取り組んで考えよう。結果としてやはり違ったので中退という感じ。

「上記3つの理由についてはよく分かったけど、冒頭述べていた学部生との決定的な違いがわからなかった。結局なんで就職のための中退者が修士課程で増えるの?」
一番の可能性は、年齢も年齢なので確実に就職ができる段階での中退者が修士課程(博士課程)でも増えるのではないかと思います。
どういうことかというと以下のような感じ。僕の周りの大学院中退者は2人この流れで中退しました。
大学院中退までの流れ
休学→企業への長期インターンシップ参加&内定→中退
そして、裏付けるようなデータもありまして休学者の平均値を大学・大学院(昼間部)で比較するとこんな感じ。
学部:1.81%
修士課程:4.13%
博士課程:10.37%
つまり休学をファーストチョイスにする(その期間に中退or就職を決める)ことが、大学院では増えるということですね。
転学
こちらについては2つ考えられるかなと思います。
研究内容or研究室の環境とのミスマッチ
いずれかです。いずれにしても大学院進学前の研究室訪問で、抱いている疑問をしっかり払拭することが大事かなと思います。
経済的な理由
大学院に通うのはお金がかかる
当然ですが、大学院に通うにはお金がかかります。主には学費です、一年間当たりの大学院での学費は以下の通り。

※入学試験のための受験料は省いています。
※国立・公立に関しては保険の教科書をもとに作成
※一部例外あり、私立大学院に関しては文部科学省のH29調査結果をもとに作成
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
なので、中退の時期にもよりますが、学費での出費をかなり抑えることができますね。また大学院中退は、暇な時間ができることにもなるのでアルバイトなどによりお金を稼ぐこともできます。
まとめ
本記事では大学院の中退理由についての解説を行いました。重要な点を再掲します。
大学院生の中退率
修士課程:3.23%
博士課程:5.63%
大学院生の中退理由

本記事は以上です。ご覧いただきましてありがとうございました。